メガディス AGS

ZOOM1.5号-53

柔よく剛を制す竿として、さらなる強靭な粘りを手に入れた五代目メガディスが鮮烈デビュー!
さらなる粘りと操作性を追求した「メガディス AGS」。ESS+HVFナノプラスを採用することにより、細身肉厚なブランクスと、ターゲットの突進を受け止める強靭な粘り調子を実現。さらに軽快な操作性と糸絡みを軽減させるためにトップガイドから2番固定ガイドまでに軽量カーボンフレームガイド『AGS』を装備。また、高強度・高感度に重点を置いた『SMT』を1.25号、1.5号に搭載した。
より繊細に、アクティブに、そして味わう。 全ては、一尾を獲るために

繊細な仕掛けを安心して使いたい、少しでも貴重な一尾の引きを味わいたい。

現代のグレ釣り思想に着目し、開発が進められた「メガディス AGS」。

そのポテンシャルを発揮するべく、2人のテスターが五島列島で勝負を仕掛けた。

画像現代のグレ釣りに対応する『MEGATHIS AGS』
近年のグレは、不自然な動きをするエサにはまず口を使わない。そのため、よりマキエの動きに合わせられるよう細仕掛けが必要になるわけだが、張りの強いロッドでは耐えきれずにラインブレイクにつながってしまう。ロッドが曲がり込んでラインへの負担を減らしつつ、ターゲットの突進に負けない〝バット部の粘り〟が重要な要素になる。

駆け引きをより楽しむ
「どうせ釣るなら、貴重な一尾の引きを味わいたい」。近年、そう考える釣り人が増加傾向にある。前述したように口を使わないシビアなグレを相手にしなければいけないため、一尾を手にするまで非常に苦労させられる。素早く取り込むのではなく、グレの引きを堪能し、安心して勝負ができるタックル。夢のような話だが「メガディスAGS」が空を斬り裂く時、その思想が実現する。

強靭な粘りと操作性を追求した「メガディスAGS」。
田中貴は1.25号-52SMT、山元隆史は1.5号-53を使用した
アグレッシブな攻めを展開する田中貴。青空をバックに磯を駆ける

細ハリスを使った瀬際狙いでも安心できますね。 - FIELD REPORT in 五島列島 by TAKASHI TANAKA


粘りを重要視。瀬際の攻防をものにする
獲るか、それとも切られるか。五島列島でも名磯ともいえる大瀬崎をバックに、ぎりぎりの攻防戦を展開する田中貴。時には穂先が海面に突き刺さることもあるが、田中の横顔からは、なぜか余裕の表情が見られた。
「リスクの高い瀬際でも新しいメガディスAGSなら安心して勝負ができます。胴調子に仕上がっているので魚が暴れず、楽に浮かせられるので気持ちに余裕ができますね」
田中貴が使用した『SMT』モデルは、超鋭敏な手感度で楽しめる
穂先部(♯1遊動〜♯2固定)にカーボンで構成する最先端の軽量ガイド『AGS』を搭載
細身肉厚なブランクス、さらにブレないバット部が思いのほか、ポイントへ仕掛けを届けてくれる

胴が粘り強いのでこちらから曲げていける楽しい竿ですね。 - FIELD REPORT in 五島列島 by TAKASHI YAMAMOTO


画像竿全体で味わい、素早い立て直しでいなす。
「胴がより粘り強くなったメガディスAGSは自分の思い通りに竿を曲げていけるので色々なやり取りができるんですよ。竿全体でグレの引きを味わえる最高の調子に仕上がったと思います」
瀬際を攻める田中とは対照的に、沖の潮筋から良型の口太グレを引き出していく山元。ロッドを大きく絞り込み、竿全体で引きを堪能しながら寄せにかかる。そしてフィニッシュ……と、言いたいところだが、足元には大きく張り出した根があるため、そう簡単には獲らせてくれない。突進を繰り返すグレに主導権を与えないよう素早くロッドを立て直し、最後の抵抗を交わす。

〝メガディスブルー〟がきれいな弧を描く。ロッド全体で引きを味わえる最高の調子に仕上がった
手に違和感なくフィットするエアセンサーシートの採用で細かなロッド操作が可能になった。負荷がかかった時のリールのガタツキも解消する
軽さと適度な感度を持つメガトップと『AGS』ガイドの相性は抜群
NEW メガディス AGS 開発インタビュー ― ダイワロッド開発者 中村 拓貴
画像

− 「メガディス AGS」はどのような竿ですか。
コンセプトは「柔よく剛を制す」です。細い道糸・ハリスを使っても魚を獲れる竿が、企画、設計にあたってのイメージです。というのも近年では名立たる名礁でも、タフな状況に出くわすことが多々有ります。他の誰よりも細糸を使って喰わせても、獲れなければ意味が有りません。そこでメガディス AGSは、竿を曲げることによって細いラインに負担をかけず、やり取りを楽しみながら魚を浮かせることができる、タメが利く粘り強い調子を目指しました。

− 「魚が獲れる竿」・「柔よく剛を制す」とは具体的にどういったことですか。
起き上がってくる竿の粘り(復元力)に魚が耐え切れず浮いてくる状態を、釣り人主導で作りやすい設計、つまり竿がしっかり曲がって魚が抵抗するエネルギーに打ち勝てるような調子のことです。大きな魚ほど抵抗するのは言うまでも有りませんが、その分竿にためられるエネルギーも大きくなります。「魚が獲れる竿」とはしっかりと曲がり、粘りで対抗する竿です。魚の抵抗する力に対し、一番太い元竿まで曲げこむことで竿に最大のエネルギーがたまり、その粘りで浮かせて獲ることができます。まさに「柔よく剛を制す」という言葉の通りです。

− 粘りを出すために必要な要素とはどういったものですか。
「粘り」とは竿の胴部分が魚の引きに追従し、力を受け止め起き上がってくる復元力のことで、ブランクスのテーパーと材料使い、カーボン素材の厚みなど様々な要素に起因します。胴調子と一言で表現していますが、単純に胴を軟らかくして曲がりこめば良いわけではありません。魚を掛けるまではラインメンディングや仕掛けのコントロールがしやすい先調子、魚を掛けてからは胴に乗ってくる調子が理想的ですが、なかなかこれらの両立は頭を悩ませる部分であり、磯竿設計において難しいところです。相反する要素を組み合わせるためにはどうすればいいか? 試行錯誤を繰り返し出てきた答えが従来のものよりもバット部を10%程度細身化、さらに肉厚化することによって操作性を犠牲にすることなく粘りを持たせることに成功しました。
さらに、磯竿はガイド・リールシート等様々なパーツによって構成されており、一概にブランクスだけを良くすれば理想の竿が出来るわけではありません。調子・剛性などのバランスが取れてこそ優れた竿が誕生します。

画像− これらの要素を今回の「メガディス AGS」はどう形にしているのですか。
今回の「メガディス AGS」は、設計・パーツにいたるまで最先端の技術を投入しています。ESSにより優れたバランスの調子設計を行い『AGS』の採用で竿の先端部の軽量化と感度の向上、さらに糸ガラミの軽減を図っています。そして曲がる(粘る)竿で最も大切なのが、リールをしっかりと保持するリールシートです。「メガディス AGS」は「TOURNAMENT ISO AGS」でも採用されているエアセンサーシート仕様です。大物が掛かった際もリールがガタつくことなく安定したやり取りが可能です。
これらのダイワテクノロジーにより「メガディス AGS」は劇的な進化を遂げたといっても過言では無いと思います。

− 企画の要望に答えるにあたって苦労されたことはありますか。
開発を進めるにあたって苦労したのは、節ごとに様々な種類の弾性率があるカーボン素材を組み合わせていく工程でした。先代のメガディスからバットの径を変えたため、竿全体のバランスを一から見直す必要がありましたが、シミュレーションだけでは粘りの質まで見ることができません。そこで実釣テストを重ね、最善の組み合わせを模索しました。苦労の甲斐あって、ダイワテクノロジーESSを使った解析で、粘りの数値が優れている上位機種の「TOURNAMENT ISO AGS」の設計を参考にし、「粘靱ブランクス」の遺伝子を受け継がせることで、強靭な粘りが持ち味の竿に仕上がりました。

− 粘靱ブランクスとは何ですか。
竿を曲げながら復元力を維持してくれる細身肉厚ブランクスです。「メガディス AGS」は低弾性〜高弾性の材料を適所に配置する事で、より強靭な粘りを実現しています。
竿を曲げることで魚の引きを溜めきり、竿の復元力によって魚を驚かせず浮かせて“獲れる”のが粘靱ブランクスの特徴です。

画像− メガトップと『SMT』の違いを教えてください。
メガトップモデルは先端部がしなやかなため、アタリの情報を自分の目でダイレクトに確認でき、胴の粘りを活かして魚を浮かせる標準的な仕上がりになっています。中級者から、本物志向の上級者まで誰もがしっかりと竿を曲げ込む事ができ、竿の角度を一定に保ちながら魚が頭を向ける方向へやや寝かせるだけで、魚が暴れないため大人しくついて来ます。細いラインでも安心してやり取りの出来る竿です。
『SMT』モデルは単純にメガトップモデルに『SMT』を搭載しただけではなく、独特の重量バランスを考慮した設計をしています。メガトップよりワンランク軟らかい穂先で非常に食い込みがいいのが特徴です。逆光になってウキが全然見えない状況でも、張らず緩めずのラインテンションでアタリを待つと、グッと竿をひったくっていったり、居食いしている場合には、コンコンっと魚のアタリが手元に伝わってきます。

− 『AGS』とエアセンサーシートのメリットを教えてください。
軽量の『AGS』を竿の先端側に搭載することで“シャッキリ感”が増し、ワンランク上の軽快なロッド操作が行えます。わずか数グラムですが、繊細な穂先の重量差は数字以上に体感できます。さらにダイワこだわりの形状は糸絡みしづらく、絡んでも解けやすいのが特徴です。
エアーセンサーシートは上位機種の「TOURNAMENT ISO AGS」同様、スクリュータイプを採用しています。竿がよく曲がるため、リールの固定力が必然的に求められるのですが、スクリューシートがしっかりサポートしています。さらに高強度カーボン樹脂素材の採用により、軽くて強いリールシートに仕上げることができました。握り具合も手にフィットするハンプ形状により向上し、エラストマー素材に覆われているため滑りづらくなっています。

− 「メガディス AGS」に対する思いを教えてください。
今回担当させていただいたメガディス AGSは、市場の声を取り入れ、曲げ込んで魚とのやり取りを楽しめる強靭で粘り強い竿に仕上げることができました。カーボン素材の特性を生かしつつ、パーツの組み合わせにもこだわって先代のメガディスをお使いの方にも劇的な進化を感じていただける操作性と粘りの両立を実現できたと自負しています。何よりプロトをテストする段階で味わった、細いラインでも臆することなくタメを利かせることの出来る、「メガディス AGS」ならではの感覚をぜひ皆様にも実感していただきたいと思います。

胴の粘りをより活かせるメガトップと繊細な釣りに対応できる『SMT』モデル
プロトタイプで48cmの尾長グレを取り込み、粘靭性を実証した
細いハリスを使用した時でも、安心して曲げ込んでいける調子に仕上がった
【新旧モデル掛けカーブ比較(負荷 700g)】

竿の♯2〜♯3番節のパワーを上げ、バットセクションを従来のモデルよりも柔軟に設計することでやり取りの際に腕やハリスに掛かる負担を効率よく吸収し、魚を暴れさせずにスムーズに取り込むことが可能になった
アイテム別特徴
アイテム 特徴
1.25号 口太を中心としたモデル。細仕掛けに対応しているため、繊細な釣りが可能
1.5号 40cmオーバーの口太〜中型尾長までをターゲットにしたオールラウンドモデル
1.75号 50cmを超える口太や良型尾長を想定したミドルパワー仕様
2号 60cmクラスの大型尾長や良型マダイに対応できるパワーモデル
詳細仕様
しなやかな曲がり、安定性に特化したカーボンソリッド穂先のメガトップと、高感度・高強度の超弾性チタン合金を採用した『SMT』の2バリエーションで楽しめる。
■『AGS』ガイド
フレームをカーボンで成型したエアガイドシステム(#1遊動〜#2固定に装備)。剛性に優れたカーボンフレームは、金属に比べて軽量性と感度が向上しているため、軽快なロッド操作が可能。
■エアセンサーシート(スクリュータイプ)
リールをしっかり固定できるスクリューシート。手のひらへのなじみのよさを追求したハンプ(コブ)形状。
■ICガード(#4)
ダブルの突起(縦方向I形状・周方向C形状)を設けることで雨、潮によるベタつきを軽減(#3のガードは周方向のみ)
■滑り止め付きエンドグリップ
エンドグリップ部に滑り止め加工を採用し、ホールド感をアップ。安定したやり取りが可能になる。
■コインネジ式下栓
メッキ加工を施したコイン開閉タイプの下栓。磯場で起きる、竿の脱落を防止する。

SLP WORKS バランサー下栓(10g/20gオモリ内蔵)
SLP WORKSよりチューニングパーツとして発売中。

メーカー希望本体価格
10g:1,700円(税抜)/ 20g:2,000円(税抜)

DAIWA TECHNOLOGY
画像■ESS設計
感性領域設計システムESSにより実現した「粘靭ブランクス」が、ターゲットを暴れささずに獲る竿へと躍進

画像■AGS
TOP~♯2番固定ガイドまで『AGS』を搭載。軽量かつ糸絡みの少ない形状により、快適な操作性を実現

画像■SMT(※1.25号-52・1.5号-52のみ)
1.25号-52・1.5号-52の2アイテムに『SMT』採用モデルを追加。メガディスの粘りと『SMT』の高強度・高感度穂先かつ柔軟な穂先は相性抜群

画像■X45
従来構造(竿先に対して0度、90度)に、ダイワ独自のバイアスクロス(±45°に斜行したカーボン繊維等)を巻くことで、ネジレを防ぎ、パワー・操作性・感度を飛躍的に向上させた。ネジレを軽減することにより、宙(オモリ負荷状態)での叩き・誘いの操作性が向上し、レスポンス良くアワセが効くパワーを備えている。

画像■AIRSENSOR
軽量化・高強度・高感度を実現するカーボンファイバー入りリールシート。用途に応じて専用設計することで汎用リールシートでは体験できない操作性を生み出す。

画像■MEGA TOP
繊維と樹脂の均一な分散により、一般的な「高強度カーボン」とは次元の違う強度・剛性を有しており、カーボン素材特有の手に響く感度(手感度)はもとより、穂先に現れる視覚的感度(目感度)も従来よりも大幅に向上。海底の起伏や活き餌の動きがまるで手に取るように分かり、ヒラメ特有の前アタリも鮮明に伝達する。

画像■V-JOINT
ロッドの継部にバイアス構造のカーボンシートを採用することで、あたかもワンピースロッドのような歪みの少ない美しい曲がりを実現。未搭載のものに比べてパワー・張り・曲がりからの戻りの早さが大幅にアップし、理想的な粘強調子を生み出している。繊細さと強引さの絶妙なバランスで千載一遇の大物も余裕を持ってあしらえる。

画像■HVFナノプラス
贅肉とも言えるレジンの量を減らして代わりにカーボン繊維の密度を高めた「高密度HVFカーボン」はより筋肉質でパワフル。粘りや強度を重視したロッドに最適な素材となっており、ナノプラスによりさらに進化している。※ナノプラスとは・・・カーボン繊維を取りまとめる接着剤的な役割を担う複数種類の樹脂(レジン)を、ナノメートルオーダーで混合する特殊な技術により、樹脂の高性能化を実現した東レ(株)ナノアロイ®テクノロジー適応材料を、ダイワ独自の設計・製造手法で機種ごとに最適化を行い、ブランクのさらなる高強度化・軽量化を可能にしたテクノロジー。

メガディス AGS
品名 全長
(m)
継数
(本)
仕舞
(cm)
自重
(g)
先径/元径
(mm)
錘負荷
(号)
適合
ハリス
(号)
カーボン
含有率
(%)
価格
(円)
JAN
コード
1.25号-53 5.30 5 116 202 0.8(0.75)/23.9 1-4 1-3 99 55,000 247474
1.5号-50 5.00 5 110 197 0.8(0.75)/23.9 1.5-4 1.2-4 99 56,000 247481
1.5号-53 5.30 5 116 205 0.8(0.75)/23.9 1.5-4 1.2-4 99 56,500 247498
1.75号-50 5.00 5 110 206 0.8(0.75)/24.0 1.5-5 1.7-4 99 58,000 247504
1.75号-53 5.30 5 116 217 0.8(0.75)/24.0 1.5-5 1.7-4 99 58,500 247511
2号-50 5.00 5 111 221 0.9(0.8)/24.1 2-6 2-5 99 59,500 247528
2号-53 5.30 5 117 230 0.9(0.8)/24.1 2-6 2-5 99 61,400 247535
1.25号-52 SMT 5.20 5 120 207 0.6(0.6)/23.9 1-4 1-3 99 62,500 247542
1.5号-52 SMT 5.20 5 120 210 0.6(0.6)/23.9 1.5-4 1.2-4 99 63,500 247559
※先径は竿先から最も近く、部品・糸巻きのついていない外径、( )内は素材先端部の外径です。
※価格はメーカー希望本体価格(税抜)です。
付属品
■竿袋

コメント